認知症で免許取り消し

更新日:

高齢者ドライバーによる事故対策に向け、道路交通法が見直されています。自身の認知機能の現状を知る事で、より安全な運転へ導いています。

認知症による交通事故への対策

2017年3月12日に改正された道路交通法が施行されました。

これにより、75歳以上の高齢者は免許証更新時に検査を受け、認知症の疑いがあると診断されたら病院へ診察に行くことを義務付けられました。そして、医師から認知症と診断されたら免許取り消しとなります。

それ以前の道路交通法でも、75歳以上の高齢者は認知症の検査を受けていましたが、病院に行くのは「認知症の疑いありと診断され、なおかつ一定以上の交通違反を犯している人」だけでした。

また、信号無視や一時不停止など特定の交通違反を犯した75歳以上の高齢者も、「臨時認知機能検査」を受けなければならなくなりました。「臨時認知機能検査」で認知症の疑いなしと判断されても、前回の成績を下回っていれば「臨時高齢者講習」を受講しなければなりません。

道路交通法が新しくなった2017年には1,800人以上の高齢者が免許取り消しとなりました。この数値は前年度の3倍以上に上ります。

認知機能検査とはどんなテスト?

認知機能検査は「時間の見当識」「手がかり再生」「時計描画」の3つ課題を解くテストです。

時間の見当識では、検査日の日付・曜日・検査開始時刻を回答します。計15点の問題で、検査日の年を正解すると5点、月は4点、日は3点、曜日は2点、時刻は1点です。時刻は30分以上ずれると不正解となります。

手がかり再生は、16種類のイラストを記憶して描かれていたものを回答する問題です。問題には「自由回答」と「手がかり回答」があります。自由回答はヒントなしで、正解すれば2点もらえます。手がかり回答は絵のジャンルについてヒントが出されます。たとえば、絵がリンゴだったら「果物」、キリンだったら「動物」という具合です。手がかり回答に正解すると1点もらえます。ただし、自由回答と手がかり回答両方に正解しても得点は2点であるため、最高32点の問題となります。

時計描画は、時計の文字盤を描いて、指定された時刻に合うように針を描きます。「1から12までの数字のみが書かれている」「数字の順序が正しい」「2つの針がある」など合わせて7つのチェックポイントがあり、1つ正解するごとに1点もらえ、全問正解で7点もらえます。

総合点は「1.15×時間の見当識の点+1.94×手がかり再生の点+2.97×時計描画の点」で算出されます。

76点以上なら「記憶力・判断力に心配のない者」に分類されるので高齢者2時間講習を受講します。

49点以上76点未満なら「記憶力・判断力が少し低くなっている者」に分類されて、高齢者3時間講習を受けることになります。

49点未満になると「記憶力・判断力が低くなっている者」とされて病院へ行かなくてはいけません。ここでも医師から認知症と診断されたら免許取り消しとなります。

身近に高齢者ドライバーがいる方は、何かが起こる前にこのような対策を知らせることも大切なのではないかと思います。